$有銭食堂$

2016/12/01

淵の襲

今年のオンシーズンはお天気に恵まれず、悶々としているライダーが多い事でしょう。

私もその一人ですが、ナンダカンダ言って雨の合間を縫ってあちこち走っています。


少し前の、10月末のツーリングのメモです。


この日は朝5時に自宅を出て、甘楽PAまでノンストップ。

季節が進んでも、やけに暑かったり気候が不安定でしたが、10月末の早朝は流石に寒くて、指先がビリビリします。

念の為に穿いていった革パン、正解。


お得意の、じっくりコトコト粒コーンなんとかで体温を上げて、すぐ出発、旧碓氷峠へ向かいます。

碓氷バイパスを通れば道は楽ですが、こちらにお目当があるので。



イイ雰囲気のトンネルは徒歩専用。残念^_^;


くねくねを登って行く間に、車の走り屋さん数台をやり過ごします。

安全運転ですから(^^)


……ホントですよ。




お目当に着きました、碓氷第三橋梁。


通称、めがね橋。



どーん。

チビゴリマッチョの相棒が更に小さく……(笑)


明治26年竣工、現在の信越本線で、アプト式鉄道が廃止される昭和38年頃まで使用されていたとの事です。

今回は時間に迫られていて上まで行けなかったのですが、次は是非橋を歩いてみたいと思います。


更にくねくねを進み、車の走り屋さんをやり過ごしつつ。

……安全運転でね。


晩秋の紅と黄色の襲に彩られた峠道を抜けて。

時間は8時過ぎ、目的地の軽井沢に到着です。



今回、軽井沢らしい建物の写真はありません^_^;


紅葉のシーズン真っ只中、朝から既に結構な人出。

…だからホントはもっと早く来たかったんですよね^_^;

夜も明けないうちから走るのはキツイですけど…。


旧軽銀座から少し奥へ走って。


ツーリングの一番のお目当て、雲場池(御水端)です。


朝8時過ぎにもかかわらず、既に結構な賑わい。

人が入らないように、ぽちぽち撮影。




印象派の絵画のようです。

ホントはもっと美しいのですが……

やっぱりカメラを持っている人が多いですね。




満天星の茂みを抜けて。

雲場池は川を堰き止めて出来た小さな池で、ゆっくり歩いても30分程で一周出来ます。




別名・スワンレイク。

白鳥は居ませんでしたが、マガモが葦の藪の中で餌を啄ばんでいました。




緋、紅、茜、朱赤、蘇芳、橙、雄黄……和の色を数えつつ。




水鏡ゆらゆら。

あまり見とれていると引き込まれますよ。




いかつい一眼デジを携えた、優しげなマダムと場所を譲り合って撮りました(^ ^)


たくさん写真を撮ってぼちぼち満足した頃、大型の観光バスで団体客が押し寄せてきました。

ギリギリ入れ違いでセーフ^_^;

周囲の小径はとても狭いので、人が多いとゆっくり写真を撮るのは難しいかもしれません。


いい時間になっていたのでお腹も空いたし。




沢村ベーカリー
で朝ごはん(^ ^)

お値段が……でしたが、とても美味しかった(๑˃ꇴ˂๑)



さて、走りとしてはこの後が本番なのですが、それはまたいつか気の向いた時に……。


2016/11/26

魂を癒しそして傷付けるもの

職場での事。

私のデスクの近くには、愚痴や独り言の多い方が複数名いらっしゃいまして。

常に舌打ち、疲れた、メンドクセー、チクショー、などなどを撒き散らしています。


というのを、2年近く聞かされていましたら。

私の心が疲弊してしまいました。


他にも色々重なって、いよいよこりゃマズイとなり、長くお世話になってるヒーラーの方のところに行きました。

すると、見るなり


「あのね、幸せになる事を諦めてる」


と。

確かに、メンタルが限界でした。


そこで散々泣いて、話をして。

少しずつ落ち着きを取り戻し、今に至ります。



言葉は人を癒し、人を殺す。

言葉には魂が宿っている。

自ら発した言葉は、全て己に返ってくる。



文字通り心の無い言葉を浴びていた私は、じわじわとその毒に侵されてしまいました。

毒を撒き散らしているご本人は、ストレスが溜まるとおっしゃるのですが。

それだけ垂れ流してれば平気だと思いますけど……。



美しい言葉を大切に紡ぐ、これほど癒しになる事は有りません。


話し方も大切。

落ち着いたトーンで丁寧に韻を踏み、耳に心地良く滑り込んでくる声。



落ちますね。




そんな事を考えながら、仕事はお金と割り切り、頭の中で雑音を遮断しつつ。



こっそり週末のお天気をチェックしてます。

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言の葉の 漲る命の玉響ぞ 汲む身はひとり 活くる糧なり




懐かしい友人から、素敵な言葉をいただきました。


ありがとう。


※11/28 追記しました。
2016/11/18

Beauty & the Monster

行きましょ、雲に追いつかれる前に。



逞しいラインのマシンに対し、薄い肩や華奢な背中と腕がアンマッチで、やや不自然にも感じたのが初めの印象だった。


大きな車体を切り返す様子も何だか危うい。


セルスタートで始まる排気音は、腹の底に重く響く、骨太な咆哮。


小さくて形の良い頭を、それとは不釣り合いな攻撃的なグラフィックのフルフェイスに押し込んだ。



アイドリングが落ち着いたのを見計らって、ゆっくり走り出す。


信号二つ分は準備運動というのを、律儀に守っているらしい。


インカムなど便利で煩わしいものは持たず、ウィンカーと手振り身振りのみのコンタクト。


それで充分。



タイヤが温まりグリップ感が確かなものになると、ペースを上げ始める。


タイトなワインディングに差し掛かる頃、マシンはアスファルトに爪を立てる、荒々しいモンスターと化した。



アウト、イン、アウト…



ギリギリと路面にタイヤを圧し付け、カーブ半ばで重い車体をひらりと翻す。


必死にトレースするものの、マシンの排熱と予想以上の運動量?で、シールドの内側が曇る。



アウト、イン……そこで追い越し⁉︎



同じタイミングで抜かないと、あっという間に置いていかれてしまう。


だけど魔物のペースでは、カーブミラーを確認する余裕など無い。



そして遂に追い切れず、見失ってしまった。




あちゃー……どんだけ、楽しいの……。




ミラーシールドの下の、色素の薄い瞳やゆるい癖のある猫っ毛を、あの走り方から誰が想像できるだろうか。


幼くも見える、甘やかな顔立ちの巧みな魔物使いは、街中では多分誰にもその本性を見つけられない。



さて。


これ以上の無理は禁物。


自分のペースで走るのみ。



小休止ポイントの確認はしてあるので、はぐれても大丈夫。


やや風の出てきた峠道を、急ぎつつ慎重に走って、魔物と麗人を追いかけて行く。


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2016/11/10

吐き出せない何か

ちょっとココロが疲れてるかな。なんていうのでしょう?

思う所は沢山あっても、うまく整理整頓出来ないというか。


私はどちらかと言うと、その時の自分の心の中にあるものをあまり脚色しない(出来ない)けど、何を出すかは慎重に選んでいる(つもり)。


特別な事ではないけれど、そんな事に時々疲れてしまう。


自分でココロのバランスが悪いなと思ったら、そこから離れるしかない。



考えが足りなかったり、逆に考え過ぎるのは、自分の問題。


ネットの時代、SNS、メールやライン、ぶっちゃけリアルでも、何もかも全て判るわけじゃない。

判った所でいい事ばかりでもないけど。


溢れ返る情報の中から、本当に自分が必要なものだけを、迷わずサクッと選べるなら、悩む事もあまり無いだろう。


まして人間相手なら、相手も動く。



…ああそうか、これが拗れるとストーカーになったりするのか。



……めんどくさいな。


全部が色々重なると、ホントにめんどくさい。



そういうものに振り回されない為にはどうすればいい?


忙しくする?好きな音楽でも聞く?



……多分、ダメなんだよね。



自分の事だけは、めんどくさくても、一時離れても、消してしまう事は出来ない。



落ち込んだり、不安になったり、妬んだり、そんなネガティヴな感情は普通の事。


それと同じ性質の、反対のベクトルに向くのが効くけど、それは劇薬と同じで、本当に根本にある問題を解決出来るかどうかは、博打だ。


結局、時薬が一番穏やかに効くのかもしれない。



……と、めんどくさい私で、文章がくどくなっています。


2016/07/21

白い乳房

ここ暫く、ヤマユリの花を追いかけていました。


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花が咲くと、辺り一面が蠱惑的な甘い芳香に包まれるので、風の中にこの香りを見つけると反射的にその姿を探します。



ヤマユリは日本特産の種です。

19世紀にウィーン万博で大変な注目を集め、以来欧米では栽培種の母株に重用されているそうです。


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ユリがムカゴから球根に育ち、花をつけるまでに最低5年、年数を重ねる毎に花の数を増やしていくとか。

なのでひと枝に幾つも花を付けた大きな株は、それなりの長寿ということになります。




ヤマユリの花で思い出す、あるお話。



何年も前に読んだ、読み切りの漫画だったと思うのですが。

(かなり曖昧な記憶です)



夫婦ではない二人の、情事の合間の事。

男は欲望の赴くまま散々貪った後の女に、浴衣の胸をはだけてくれとせがむ。


男との事情に本意ではない女は、半ば自棄にたわわな白い胸元を晒すと、男はかぶりを振り、少し身体を傾けてくれと言う。

言われるがままにお菱を崩す女を見て、しばし息を呑んだ男は、子供の頃の話を始める。




暗がりに白く浮かび上がる母の乳房。


赤子が泣きだすと、やれやれと乳をたっぷり蓄えた乳房を差し出す母。

大きな月を抱えるようにして、目を閉じながら乳首を探す赤子。



赤子が少年になり、真夜中の暗がりで見た母の白い裸体にむしゃぶりつくのは、父親だったか、それとも情を通わせた男か。

見てはいけないものを見てしまった罪悪感で、思わず目を逸らした先には、何房もの花を付けた山百合が、重たげに花を風に預けていた。



大きな花房をゆさりと揺らすその姿は、うねりくる快楽の波に身悶える、女の白い肌にも似て。

柔らかな母性と、熱を帯びた女の業と、少年が見たのはその両方なのだろうか。




この短編を読んで以来、私にとって山百合は、母性と女性の象徴になった。




母の乳房と、女の柳腰。


一見両立させてはならないようにも言われるこの二面性は、どちらも同時に存在するのが自然であり、何人もそれを否定する事は出来ない。



私は母親であり、時には父親にもなる。

だけどいくら男前でも、男ではなく女だという事は変えようもない。



女性は本能的なものだ。

たとえ心と身体の性とがアンマッチでも、女性は女性だ。



対して母性は、女性だけが持ち合わせているものではない。

守るものがあり、守られる実感があって、初めて育まれるものだ。



母性本能などというものは、ヒトの場合は、それを欲する人間の妄想でしかない。



そんな危うげな母性だけど。

真夜中に泣きだす我が子に、ぱんぱんに張り詰めた乳を含ませた瞬間の、あの感覚。

あれほど平穏で愛おしい時間は、この先有るのだろうか。



若さと生命力を削られる音も聞こえたけど、何の惜しみなく与えられるあの瞬間は確かなものだ。

それ故、今私はここに居られるのだと思っている。



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また、花を追いかけていこう。




※7/21 修正及び加筆しました。

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